ストーカー

ストーカーといっても・・・
今回のテーマは、タルコフスキーの映画『CTAЛKEP/ストーカー(1979年・ソ連)』です。この映画での「ストーカー」という単語は「案内人」みたいな意味で使われていると思うが、ロシア語のネット翻訳も試してみたが分らなかった。

ソ連のタルコフスキーの映画というと、難しいという印象があるかも知れないけど実は、この映画『ストーカー』は「ぼくらの秘密基地を探検しようぜ」みたいな活劇映画でもあるのだ。ある年代から上の人達ならば、この映画を観て子供時代の懐かしい遊びを思い出しワクワクするだろうし、頭を空っぽにして世界に浸ると心地よ〜くトリップ出来ますよ〜。

 これは『ストーカー』の印象的なシ−ンだけを再編集したYouTubeの秀作。
↓↓ほとんど登場人物が出てこないので、純粋に映像美に浸れます。↓↓


タルコフスキーの代表作としてまっ先に挙げられるのは『惑星ソラリス(1972年)』だけど、変な先入観を持たずにタルコフスキーを知りたいなら、最初は『ストーカー』の方がいいと思う。とはいう僕も最初に観たのは『惑星ソラリス』で、タルコフスキーはSFの人…と勝手に思い込んでいた。(まぁ『ストーカー』もSFといえばSFなんだが…)タルコフスキーの『惑星ソラリス』は、よくキューブリックの『2001年宇宙の旅(1968年!!)』と比較されるが、ずいぶん毛色が違う。キューブリックの『2001年』がツルツルに磨き上げられた完璧な球体だとしたら『ソラリス』は。匠の技によるデコボコした湯呑みのような作品だ。もっとも『2001年』の存在がなければ『ソラリス』も出来なかったかも知れないが…。

タルコフスキーの映画ではお馴染みの「水」「雨」「霧」「犬」などが、この『ストーカー』ではより“具体的なもの”として登場する点で、前作『鏡(1975年)』や後の作品『ノスタルジア(1983年)』と比べて分り易い要因の一つだろう。

この魅力的な映画『ストーカー』は、ストーリーとかテーマについては色々考えられるけど、じっくり何度も観直して少しづつ自分なりの理解をしていけばいいと思っている。主人公の「ストーカー」はただの天然バカなのか…、探検の参加した作家と科学者は、ゾーンに行った前後でどう変わったのか…、善意とは何なのか…、などなど・・・。

でも、それより圧倒的な映像自体を楽しむ方がずっと面白い。実際は汚いはずの廃墟や沼なんかが、映像ではすごく綺麗なのだ。汚水に入ったり、水辺に寝転んだりする役者さん達は大変だろうけど…。『鏡』と『ストーカー』『ノスタルジア』の3作は、そういう映像美の極みで、それらを観たあと、一般的に代表作と言われる『惑星ソラリス』を観ると、また違った印象があって、あぁ…タルコフスキーってこんな監督だったんだと思えるはずです。
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by quampaney | 2009-05-23 22:50 | 映画 / アニメ | Comments(0)