L'Image公演

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L'Image(リマージュ)のライブに行ってきた。何と言うか不思議なバンドだ。音楽的にはジャズ寄りのフュージョンなんだけど、テーマ〜ソロ〜テーマみたいなお約束的な曲はほとんどなくて、構成が緻密でしっかりとしてる。細かいキメが至る所にあるのだけど、自然に流れる感じに聴けるよう作り込まれている。フロントのメインははマイク・マイニエリのヴィブラフォンとウォーレン・バーンハートのピアノ。この二人のプレイは見事に一体化して馴染んでいて心地よい。奇跡的にシンクロしたコンビネーションは、チック・コリアとゲイリー・バートンにも通じるものがあると思う。デヴィッド・スピノザのギターも出しゃばらず、スティーヴ・ガッドのドラムもいい感じで枯れた味を出していた。トニー・レヴィンのベースも、まさに“Bass”という感じ。ガッド&レヴィンのコンビも完全に一体化してた。さすがデビュー当時からの鉄壁リズム・セクションだ。ドラム以外の楽器が点描画のように繊細な空間を作り出し、背景のレヴィンは日本書道の筆のように力強く太いラインを描き、ある時は繊細に点描画に溶け込む。誰も“オレがオレが”というプレイヤーはいない。ひたすら演奏に没頭するだけのライブで、終わってみて初めてメンバー紹介以外のMCが全くなかったのに気付いたほど。基本的にはブラシ中心のジャズ・ドラムだったガッドも時おり暴れ太鼓を披露するが、その時でもテンポ的には落ち着いたままだ。正確に冷静にキープしている。唯一、レヴィンが得意のチャップマン・スティックを弾く時に、血が沸き立つような熱いプレイを披露。すると、バンド全体に火が付いて強烈な盛り上がりをみせてくれる。どちらかというと裏方の職人揃いの渋いグループなのだが、その年季の入った貫禄で冷静に熱いプレイをされると観ているこちらの目頭が熱くなってしまう。
リーダーでヴァイブ奏者のマイク・マイニエリは有能なジャズ・プレイヤーでもあり数々の名盤を生み出した名プロデューサー。ウォーレン・バーンハートは再結成スティーリー・ダンの音楽監督兼キーボード奏者という経歴もある名手。最近はサイモン&ガーファンクルのバックでも来日したそうだ。最年長の二人は揃って今年71歳!そして個人的にお目当てだったのはトニー・レヴィン。キング・クリムゾンやABWH、ピーター・ガブリエルなどプログレ・バンドでの来日で何度も観てるが、ジャズ・バンドのメンバーってのは初めて。というか、レヴィンがジャズ屋として来日した事は今まであるのだろうか。来日してたとしても何十年振りだろう。本来はこういったプレイを得意とするんだろう。さすが百戦錬磨の達人、という勇姿を見せてくれた。もうクリムゾンは自然消滅しそうだし、これからは昔のように、もっとジャズを演って欲しいなあ。レヴィン本人は「自分はジャズ・プレイヤーじゃない」と言ってるそうだけど。
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↑たぶん70年代。
まだ髪の毛がある30歳前後(!)のトニー・レヴィン(笑)
60歳を超えた今の方が若々しい…

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トニー・レヴィンの初来日は…
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by quampaney | 2009-09-08 23:37 | 音楽 / バンド | Comments(3)
Commented by DEPTH-TRUCT at 2009-09-10 11:18
レビューだけで、良さがわかります!
聴きたかったな〜。(真剣!・笑)
Commented by quampaney at 2009-09-10 16:56
どうもです(^_^;)
ライブから帰って興奮覚めやらぬまま、ほろ酔いでレポートしちゃったです。
こういうバンドは長続きしない事が多いから
せめてライブ・アルバム、いやDVD出してから解散して欲しいな。
Commented by spiduction66 at 2009-09-12 01:06 x
トラックバックありがとうございました。
へぇ~L'Imageというのは凄いメンツなのですね。
スティーヴ・ガッドはS&Gの1980年代のツアーをサポートしておりました。
トニー・レヴィンは偶然ですが本日購入したピーター・ガブリエルの「Glowing UP DVD」でガブリエルのサポートをしておりましたよ。
私もそのライブ行きたかったです。