なんちゃってパーカッショニスト[2]
最初のライブ直前に、講師に教えてもらったのがその方法で「コンガの前の方だけをチマチマ使わない方がいい」と言うと、凄い音で「スッコーン!!」と叩いて見せてくれた。それは、あまりにも強烈だった。これだ!これを習得しなきゃ!と必死になった。しかもその先生は、パーカッションの指導としては珍しく理論派で「オープン・トーンはヘッドの1/3を振動させ、スラップは1/2を使う。ミュートする場合は、さらにその1/2を振動させる」と教えてくれ、しかもそれを実践で見せてくれたのだ。
その日バンドで音を合わせている時、ショボい音しか鳴らない事もあって他の楽器に埋もれ、何をやっているか分らなくなり半分ヤケクソで叩いた時、偶然に左手で「カーン!」という良い感じの音が出た。スラップ音は今までも時々は鳴ることはあったが、いつもと手のポジションが違ったので「お?」と思い、そのポジションを覚えておいて写メを撮ってみた。次の個人練習の時に「右手はクローズド・スラップ。左手はオープン・スラップ」を中心に練習してみたら、なんとなくしっくり来たので「やったー!今後はこれで行こう!」と急に自信が出たのだ。
ところが、その日バンドで合わせてみたら慣れないその方法だとフレーズが思うように叩けない。手が数センチ向こうに行っただけでプレイはガタガタ。
さて、音まともにが出ないままフレーズを優先するか、それとも、動きは慣れている今までのクセのまま突っ切るか…。もちろん、せっかくだから慣れてない方で行くよ!!